Quintessence DENTAL Implantology 2023年No.5
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d図1-a〜f 初診時スマイル写真(a)、咬合面観(b、c)、右側方面観(d)、正面観(e)、左側方面観(f)。上顎6前歯部に前医によってテンポラリークラウンが装着されていたが、同部位歯肉に発赤・腫脹が認められた。下顎前歯部の中程度の叢生も認めた。 患者は初診時34歳の女性、職業は産婦人科医。18歳頃に上顎前歯の前突改善を目的として、都内の美容歯科にて上顎6前歯に抜髄をともなう補綴治療を受けた。当時は満足していたらしいが、その後、当該部歯肉からの出血や₁の歯肉退臨床論文上顎6前歯に対し、矯正・インプラント・補綴治療の連携によって審美性を回復した症例宇毛 玲 Junichi Watahiki東京都開業:東京日本橋AQUA歯科・矯正歯科包括CLINIC患者年齢・性別34歳、女性主  訴上顎6前歯の審美性の改善歯科的既往歴18歳頃に上顎前歯の前突改善を目的に、上顎6前歯に抜髄をともなう補綴治療を受けた。その後、当該部の歯肉出血や₁の歯肉退縮が気になり近医を受診、歯周炎、歯肉縁下う蝕、根尖病変に対する治療を受け始めたが不信感を理由に、紹介来院。58Quintessence DENTAL Implantology─ 0774abcefはじめに インプラント治療において隣接する天然歯列との連続性と調和を保持する理想的な審美性を達成するには、正しいインプラントポジションとそれに付随する理想的な硬・軟組織のボリュームが必須である。したがって、術者は現存する硬・軟組織の形態が理想的な審美的結果を達成するかを明確に判断し、治療のプロトコルを立案しなければならない。Akira Uke東京都開業:Uke Dental OfficeMasao Yamazaki東京都開業:原宿デンタルオフィス大特集綿引淳一 患者概要山﨑長郎 上顎6前歯に対し、矯正・インプラント・補綴治療の連携によって審美性を回復した症例症例供覧

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