Quintessence DENTAL Implantology 2023年No.6
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₅部に上部構造装着₅部にインプラント₅に咬合痛あり。6mmのポケット、70Quintessence DENTAL Implantology─ 0966 平均寿命が著しく伸びたことにより「人生100年時代」に突入という話題に触れる機会が増えた。80歳ではまだまだ元気に生活されている患者も数多く来院され、最近では80代でインプラント治療を受けられる患者も散見される。一方、20代でインプラント治療を受けた患者に対しては、その後80年間インプラントを機能させる必要にも迫られたことになる。1999年11月2012年7月2019年6月図1 初診時からの治療経過。予後不良歯の抜歯、保存する歯の根管治療・歯周基本治療を開始歯根破折により抜歯₄に咬合痛と動揺あり。歯根破折により抜歯7本のインプラントを埋入。₄部に3ユニットモノリシック暫間補綴にて咬合再構成追加埋入ジルコニアブリッジ装着よって、インプラントが長期的にどのような動態を示すのかを知ることは非常に重要となる。 今回、長期経過症例を再評価するというテーマで執筆の機会をいただいたが、21年前に一部の読者の目に留まっていた可能性もある『QDT』2002年8月号のMASTERPIECE1に掲載された22年経過症例を供覧し、治療内容を再評価するとともに約20年間のインプラント治療の変遷について考察する。なお当該症例はドイツの『QZ(Quintessenz Zahntechnik)』2にも掲載された。2000年10月2012年8月2019年8月最終補綴装置装着(セラモメタルクラウン)(ジルコニアクラウン)破折や骨吸収などの問題なく良好に経過している症例の概要と経緯2001年3月2012年12月2023年3月北海道開業:吉村歯科医院吉村治範 Harunori Yoshimuraはじめに長期インプラント症例を再評価する咬合崩壊患者にインプラントを用いて咬合再構成した症例の長期予後

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