Quintessence DENTAL Implantology 2024年No.2
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第2回姿勢・グリップ・インスツルメントの基本BasicBasicabc 連載初回となる前回は「麻酔」時の基本事項を解説したが、第2回となる今回は、外科処置全般について共通した大切な基本の「き」、つまり姿勢、グリップ、インスツルメントの選択について詳説する。非常に重要な部分なので、連載内容を変更してお届けすることとなった。 第3回以降で、満を持して基本的な症例を提示しながら、切開、剥離、ドリリング法や縫合について解説していく予定である。図1-a〜c ポジショニングとグリップが悪いために肩に力が入ったバランスの悪い姿勢になっている(a)。傾いた姿勢と窮屈なグリップで長時間の精密作業は難しい(b)。姿勢とグリップに余計な力が入らず、バランスのよい作業姿勢となっている(c)。 武道やスポーツにおいて一流といわれる人は所作に無駄がなく、止まっていても動いていてもその姿は美しい。無駄な力が入らず、均整のとれた姿勢が、精度の高いすばらしい結果を生み出しているのだろう。これは歯科医療においても当てはまることだと筆者は考えている。 歯科の外科手術では、限られた時間の中で非常に精度の高い作業を要求される。そのためには、余分な力が入らないバランスのよい姿勢が重要で、これは患者の治療部位と術者の94Quintessence DENTAL Implantology─ 0266白鳥清人 Kiyoto Shiratori静岡県開業:医療法人社団 白鳥歯科はじめに姿勢動画で学ぶ インプラント外科 基本の「き」術者のポジショニングとグリップ(図1〜5)

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