QDT2月
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106図1a~c ₁インプラント埋入後、カスタムアバットメントとプロビジョナルレストレーション装着(b)。周囲組織の安定を図り、ファイナルレストレーション装着(c)。カスタムアバットメントを製作し、審美性・機能性の高い上部構造を製作できることから、2ピースタイプのインプラントが広く応用されているのではないだろうか。名古屋発!!今解決したい問題点への提言第5回:周囲組織に配慮した大臼歯部のインプラント上部構造形態について近藤悠司/スタディグループ:Ziel NAGOYAスタジオ悠愛知県名古屋市南区浜田町3‐86はじめに 予知性(Predictability)の高い修復物に必要な要素のひとつとして、「歯周組織に調和し、それを長期間維持できる歯冠形態」が挙げられる。これは言葉にすると非常にシンプルではあるが、歯科医療従事者の永遠のテーマであるといえるだろう。筆者も、「元々あった天然歯のもつ機能性・審美性を兼ね備えること」「壊れない構造であること」「清掃性の高い形態であるこ 現在、1ピースタイプと2ピースタイプのインプラントシステムが存在し、フィクスチャーとアバットメントの接続形態もさまざまである。それらの利点・欠点を理解した上でインプラントシステムを選択し、インプラント治療を行う。その成功率は高く、欠損補綴のオプションとして広く応用されている(図1)。と」を目標に、日々の臨床に取り組んでいる。そのためにも歯科医師・歯科技工士双方が明確に情報を伝達し、適切なマネージメントを行う必要がある。歯科治療技術には多種多様な選択肢がある。本稿ではその中から、筆者が考える大臼歯部のインプラント上部構造の形態について述べていきたい。清掃性がインプラント周囲炎に影響を与えるabcQDT Vol.40/2015 February page0256
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