QDT2015年4月
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35座談会:米国補綴専門医にきく 頻出用語の本質(前)35■「公式を教えること」と「知識を教えること」の違い─日本の歯科界では、それぞれの大学やスタディグループにより、同じ用語でも解釈が異なる例がみられます。そこでこの座談会では、とくに日本国内でさまざまな解釈がなされがちなキーワードである「中心位」「咬合高径」「ABCコンタクト」の3つに焦点を当て、それぞれのキーワードが米国ではどのように教育されているのか、そしてそれぞれについて分かっていることと分かっていないことを整理し、どう臨床に活かすべきかについて話し合っていただきたいと思います。 先生方はかねてから、「日本は公式を教える、米国ではたくさんの知識を与えてから考えさせる」とおっしゃっていますが、まずはその「公式を教えることと、知識を教えることの違い」ということで、日本とアメリカでの補綴教育の違いについて、簡単にディスカッションしていただければと思います。須田:私の場合、日本の大学を卒業してすぐに、米国の大学院に留学したので、日本と米国の歯科教育の違いについて完全に理解してはいないですし、どちらが優れているということは比べることはできないと思いイントロダクション:米国の教育システムについてプロフィール(50音順)須田剛義2003年、大阪大学歯学部卒業。2007年6月にタフツ大学歯学部大学院補綴科(専門医課程)卒業。2008年、同校口腔外科研修。同年米国ボード認定補綴専門医取得。同年秋に帰国後、現在に至るまで、医療法人須田歯科にて勤務。米国補綴専門医、米国ボード認定補綴専門医(Diplomate of American Board of Prosthodontics)。タフツ大学大学院補綴科Adjunctive Assistant Professor、American College of Prosthodontistsインターナショナルフェロー、Seattle Study Club Japan ボードメンバーなど、その他、関西を中心に活動を行う。土屋嘉都彦2002年、福岡歯科大学卒業。 2005年、米国州立インディアナ大学補綴科大学院(専門医課程)入学。 2008年、同校卒業、J.F.J.スカラーシップアワード受賞、米国補綴専門医、M.S.D.(Master of Science in Dentistry)取得、 米国Board認定補綴専門医(Diplomate, American Board of Prosthodontics)。2009年、帰国。2011年、福岡歯科大学補綴科臨床教授。American College of Prosthodontists インターナショナルフェロー、日本補綴歯科学会 会員、日本口腔インプラント学会会員、九州インプラント研究会。現在、大分県佐伯市土屋デンタルクリニック勤務。錦織 淳1999年、東京歯科大学卒業、藤本歯科医院勤務。2005年、目黒区歯科医院勤務、藤本研修会インストラクター、2009年、米国州立インディアナ大学補綴科大学院(専門医過程)入学。2012年、インディアナ大学補綴科大学院修了、M.S.D.(Master of Science in Dentistry)修得、米国補綴専門医取得、2013年 有楽町デンタルオフィス勤務、The American College of Prosthodontics会員、東京歯科大学水道橋病院臨床講師、藤本研修会補綴咬合コース講師。QDT Vol.40/2015 April page0473

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