QDT 2016年3月
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73長期にわたってメインテナンスが可能なインプラント上部構造を目指して73ないようにより気を使う必要があり、シンタリング後の調整は非常に硬いので手間もかかるということも、トリニアと比較した場合のディスアドバンテージとして挙げられるだろう。また、ジルコニアの強度は魅力であるが、ジルコニアの「弾力のなさ」とロングスパンブリッジにおける口腔内の「顎骨等のたわみ」の調和をどう考えるのかは、意見が分かれるところであると思われる。 チタンにおいては、そもそも通常であれば、センターなどの大型の湿式マシンでないとミリングすることができない。トリニアは乾式小型ミリングマシンで手軽に削り出すことができ、これは大きなメリットといえる。 筆者が調べた限り、ディスクの平均市場価格ではトリニアがもっとも高いが(2015年10月現在)、シンタリングが必要ないという製作時間に対するメリットやセ図1 トリニアのディスク(画像は松風提供)。図2a ファイバーの方向(ディスク上面観)。編みこんであるため非常に丈夫で、しなやかな弾力をもつ。図2b ファイバーの方向(ディスク側方面観)。a、bはともにファイバーの状態を確認できるように表面処理を施したものである(a、bともに画像は松風提供)。QDT Vol.41/2016 March page 0385

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