QDT 2016年10月
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QDT Vol.41/2016 October page 144785Lithium Silicate glass Ceramicsの新たな選択肢85 近年、メタルフリーというキーワードが新鮮さを感じることもないほど、日常の臨床においてオールセラミック修復は浸透してきている。その背景には各社から販売されているオールセラミックス用のマテリアルに対して、安定して使用できるという検証および実証が行われ、その裏打ちがあるからではないだろうか。 しかしながら、どんなマテリアルにおいても必ず利点・欠点が存在することも現実である。たとえばジルコニアは、透光性は低いが強度は約1,100MPaと非常に高い。最近では約600MPaまで強度を落とした(600MPaも十分な強度であるが)高透光性のジルコニアも販売されているものの、まだ透光性においては十分とは言い難い部分もある。 一方、オールセラミックスにおけるもうひとつの代表的なマテリアルであるリチウムシリケートガラスセラミックスの強度は約400MPaといわれており、強度的に不安な場面も多い。しかし、透光性が高く、フルクラウンからインレーまで幅広い臨床に対応できるため、近年多くの補綴治療において選択されている。しかし酸に対する溶解には弱く、口腔内で表面が荒れることもあるようである。 このように各マテリアルには必ず利点・欠点が存在するが、その欠点の一部を改善した新世代リチウムシリケートガラスセラミックスが今春ジーシーから発売された。「initial LiSi Press」である。今回はそのinitial LiSi Pressの特徴を臨床例ともに述べていきたい。LiSi????リ ジー ?はじめにLithium Silicate glass Ceramicsリチウムシリケートガラスセラミックスは総称。initial LiSi Pressは、一般的に二ケイ酸リチウムとよばれるセラミックスの一種である
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