QDT2020年12月号
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47第12回(最終回) リコール時の悩み:「間接リラインが苦手!」図1a~d 印象は、歯科医師が粘膜調整材にて粘膜面のダイナミック印象を採得した後、シリコーン印象材にてウォッシュ印象を採得している。筆者はパラプレスバリオ(クルツァージャパン)を10g:6ccの混液比で使用している。床用材料との色調が合わなそうな時は、クリアを用いるときれいに仕上がる。図2a、b シリコーン印象材で印象採得している場合でも、ワセリンかシリコーン用分離剤を塗布しておけば、きれいに印象面が再現される。石膏模型と外れないように圧接時、アンダーカットを付与するとよい。間接リラインのポイントaacbbdができにくい、②接着が確実にできる、③色調の誤差がなく自然に仕上げられる、④床用材料なので耐久性が良い、⑤混液比をアレンジすることで操作性をコントロールできる、などさまざまである(図1)。2.間接リラインの注意点はアンダーカットのリリーフと顎間関係の変化1)顎堤の大きなアンダーカットは多めにリリーフ 顎堤に大きなアンダーカットがある場合、特に上顎唇側辺縁などは印象時、あらかじめ多めにリリーフしてもらわないと、預かる義歯と模型の破損につながり、リラインの精度を低下させる。症例ごとに歯科医師とリライン前に打ち合わせをしておく必要がある。 リリーフ量が多めに取れない症例の場合は、石膏を流す前に印象体をチェックして、アンダーカット部のみをシリコーンパテにて置き換えて対応しなければならない(図2)。2)顎間関係の変化は最小限にする 間接リラインは直接リラインに比べて、顎間関係の変化を最小限にできる。フラスコ埋没による方法が確QDT Vol.45/2020 December page 1551

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