47デジタル時代のプレステクニック─IOS時代のモデルレスプレスセラミックス─今後も、口腔内スキャナー(以下、IOS)が普及することによってモデルレスでの製作が増えていくなかで、CAD/CAMで完成形をデザイン・ミリングすることが可能なモノリシックジルコニアの需要はますます増えていくと思われる。 しかし、ジルコニアも万能であるわけではなく、症例によっては他の材料のほうが有利な点もあり、筆者はつねにジルコニアを選択するのが最適であるとは考えていない。それぞれの患者の状況や求められていることを歯科医師・歯科技工士が正確に把握し、最適な材料を選択する必要があると考えている。筆者の場合、これまでも症例によってジルコニアではなくプレスセラミックスを歯科医師に提案してきたが、それは図1a、b 3Dグラデーションジルコニアの松風ディスク ZR ルーセント スープラ(松風)。bは同製品のA3ディスクのグラデーション(提供:松風)。図2a、b ₅のモノリシックジルコニアクラウン(松風ディスク ZR ルーセント スープラA3にヴィンテージ アート ユニバーサル〔松風〕を使用してステイン法で完成させた)。IOSのデータで製作する場合でも同様である。 IOSのデータに対してプレスセラミックスで製作する場合、筆者はワックスミリングを行い、それをプレスしている。しかし読者の方のなかにはIOSのケースに対してわざわざ手間を増やしてまでプレスセラミックスを選択する意味があるのかと疑問に思う方もいると思われる。そこで本稿では、なぜ筆者がIOSの症例においてもプレスセラミックスを提案しているのかを述べ、その上でIOSデータからプレスセラミックスを製作する際の注意点を紹介していきたい。なお本稿においてはとくに言及していない場合、陶材を前装せずにモノリシックで使用することを前提に話を展開していく。3Dグラデーションジルコニアにより、モノリシックジルコニアの需要はさらに広がったエナメル質徐々にサービカル色にグラデーションボディー層サービカル層【ディスク層】babaQDT Vol.46/2021 July page 0815
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