QDT 2021年11月号
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QDT Vol.46/2021 November page 1319図2 工具の追加はメーカーから提供されている工具の寸法表を参考にしながら、工具の情報を正確に入力していく。図3 0.6mmの工具でモノリシックジルコニアクラウンの咬合面の溝を加工した状態のシミュレーション結果と、同じく0.3mmの工具を使用した場合のシミュレーション結果。これらの差は一見わかりにくいが、画像を並べると比較しやすい。 画面上の赤い部分はSTLデータより数μmのレベルであるが削りすぎていることを示し、グレー部分は削り残しの部分があることを意味する。0.3mmの工具を使用したほうが、削り残しであるグレー部分が少ない。咬合面の溝に0.3mmの工具を使用63第14回 加工テンプレートを編集する際の考え方咬合面の溝に0.6mmの工具を使用工具の追加と工具情報の編集0.6mmと0.3mmの工具を使用した場合の比較 咬合面の溝などを加工する際には0.6mmの工具を使用することが多いが、より細い0.3mmの工具をCAMソフトに追加しておくことで(図2)、加工テンプレートに組み込むことが可能である(図3)。 0.3mmの工具を使用した加工テンプレートを作成する際には以下の点を考慮する必要がある。①0.3mmという非常に細い工具であるために削り残し②咬合面の溝を深く加工するために使用したいところであるが、溝自体の展開角がきつすぎると工具の側面が当たってしまい工具が破損するリスクがある。また連結冠の場合も、連結部が過度に深過ぎる場合に同様のリスクがある。の影響を受けやすくなる。そのため、必ず0.6mmの工具で加工した後に使用する。新しい工具の追加とそれにともなう加工テンプレートの編集

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