QDT 2022年2月号
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○◎○△○△43△◎73(Technical Difficulty)QDT Vol.47/2022 February page 0215表1 色調における対応の幅は当然ながら築盛用陶材を用いた方が優位となるが、厳密な歯冠形態の置換を優先するような症例においてはステイニング法を選択することも多い。Litium DisilicatePress LayeringLitium DisilicatePress Staining色調再現性難易度5段階評価形態再現性リチウムダイシリケートプレスセラミックスにおけるカットバック法とステイニング法の比較評価 筆者が臨床において使用しているプレスセラミックスはリチウムダイシリケート(二ケイ酸リチウム)を主成分としたIPS e.max Press(Ivoclar Vivadent)であるため、本稿ではIPS e.max Pressを用いた色調再現について言及していきたい。 ラミネートベニア修復におけるIPS e.max Pressの対応は、カットバック法とステイニング法の2つにな ここで、ラミネートベニア修復におけるインゴット選択について触れておきたい。おもにインゴットの選択は支台歯の形態によってその選択基準を設けている。ラミネートベニア修復は基本的にはエナメル質内での色調回復となるが、支台歯の形成量ではなく、あくまで修復装置の厚みから色調の構造を逆算しなけれる。とくに築盛用陶材の使い方によって審美再現性と強度において違いが生じるが、これらを症例に応じて使い分けている。また、色調を含む審美性の評価では、ステイニング法は基本的に単色構造体(Multiインゴットを除く)へのアプローチとなるため色調再現の幅は比較的狭くなる(表1)。しかしその反面、より少ない作業スペースで色調再現を行えるのも特長である。強度遮蔽性ばならない。これは切縁および隣接面が形成された場合も同様である。まずは図1に支台歯形態とラミネートベニアの最大厚みを考慮したインゴット選択基準を挙げる。 この1.0mmという厚みの基準であるが、これは天然歯の唇側エナメル質の平均厚みとプレスセラミックベラミネートベニア修復へのプレスセラミックスの活用と適応基準 後編プレスセラミックスを用いた色調再現技法支台歯形態を考慮したインゴット選択

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