イツ通信97Resin-Bonded Fixed Dental ProsthesesドQDT Vol.47/2022 April page 0515<今月のレジュメ> 今月は3月号の「カンチレバー接着ブリッジを適応するための心得」の後編となります。 前編では、ジルコニアカンチレバーの有用なポイントを歯科医師の視点と歯科技工士の視点から説いてきました。また、オールセラミックカンチレバーの有用なポイントでは、先行研究論文を紹介しつつ解説しました。そして、リテーナーの基本構成が理解できていないと、設計するにあたり細かな調整が必要となることを説きました。 後編ではまず1つ目のポイントとして、審美とはだれのものなのかという問いを設けることで、患者主体の歯科治療に再度着目していただきたい。なぜ家族の協力が必要なのかを解説し、さらに、患者と家族への理解を深めるため実例を紹介していきます。2つ目のポイントとして、ポジショニングスプリントがなぜ、ジルコニアカンチレバー接着ブリッジに重要であるのか、歯科医師と歯科技工士の両方からのアプローチをしていきます。最後の3つ目のポイントは、前・後編の内容をQ & A という形でおさらいします。そうすることで、読者の方々がジルコニアカンチレバー接着ブリッジの心得を一覧できるよう構成しました。 本連載では、歯科医師は歯科技工士の視点を理解することで、歯科技工士に理解のできる指示が出せるようになること、また、歯科技工士は歯科医師の視点を知ることで、技術的な限界やマテリアルの特性を有効活用するアイデアを歯科医師に伝えられるようになることをひとつの目標にしています。お互いが歩み寄ることで、結果的に患者主体の歯科治療としてのチームワークが期待できると考えています。連載ジルコニアカンチレバー接着ブリッジの基礎知識を再考するカンチレバー接着ブリッジを適応するための心得(後編)第13回第3章第1節大川友成 Tomonari Okawa歯科技工士:Organ Dental Technology Hamburg:ドイツ歯科技工士マイスターHans-Henny-Jahnn-Weg 41-45, D-22085 Hamburg, Germanyカンチレバー接着ブリッジ成功のためのワンポイントアドバイスRBFDPs
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