QDT 2022年6月号
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図1-1 ジルコニアフレームの場合、CADソフト上で最低の厚みを0.7mmに設定できる。対合歯との咬み合わせや機能的障害がなく設計上の問題がないかぎり、この図のように0.7mm以上のリテーナーの厚みをとる場合が多い。114図1-2 リテーナー部の連結部付近は、フレームの設計に影響が出ない程度に0.7mmよりも厚くするように心がけている。この際も必ずスクリーンショットをして歯科医師にメールにて送る。デジタルデザインの利点を最大に活用している。Punkte, die bei der Auswahl eines Materials leicht einen Fehler machen könnenRBFDPs カンチレバー接着ブリッジ成功のためのワンポイントアドバイスはじめにマテリアルの選択での間違いやすいポイントQDT Vol.47/2022 June page 0812 先月号から「接着する補綴装置」という点に意識が向くように解説をしてきた。さらに、今月は接着の基本操作を再考するための院内の環境と意識について、今さら人に聞くことが難しいと思われる項目について補足していく。ここではジルコニアカンチレバー接着ブリッジを前提に解説をしていく。そして、筆者がジルコニア製補綴装置になぜこだわっているのかを理解していただいたのち、そのマテリアルを有効活用するための具体的な手順を確認しながら、接着の臨床的利点とその意義を再考していく。3-2-4 近年、ドイツの歯科雑誌でもオールセラミックスの範疇として二ケイ酸リチウム含有ガラスセラミックスを用いたカンチレバー接着ブリッジの臨床報告が見られる。しかし、この接着ブリッジの経過報告はまだない。ジルコニア以外のマテリアルを使用することの可否を今ここで判断することが難しい理由として、学術的なデータが乏しく長期経過報告としての文献レビューがないことが挙げられる。10年後にはまた違った見解が得られる可能性もあるわけだが、推測で歯科治療におけるマテリアルを判断することは避けなければならない。 リテーナーの強度や厚みに関しても、二ケイ酸リチウム含有ガラスセラミックスの機械的性質はジルコニアより劣るため、ジルコニアのフレームよりも厚く強度をもたせた設計にしなければならない。患者の舌感や発音に問題が出ないのであれば選択も可能であると考えるが、現時点では推奨はできない。 本連載第12回(3月号)3-1-1「ジルコニアカンチレバーの有用なポイント」にて、ジルコニアの利点として、優れた機械的特性でリテーナー部を0.7mmの薄さで製作できること、ゆえに、形成をエナメル質内にとどめられるために麻酔を必要としないことなどを挙げた(図1-1、1-2)。そして、審美的回復に優位なマテリアルであり、耐食性や生体親和性に優れていることなど、患者の視点からもジルコニアの利点を解説した(図1-3)。また、歯科技工士にとっての最大のメリットとして、設計途中や設計後でもフレームのデザインの変更に速やかに対応できることなども挙げた。さらに、3-1-2「オールセラミックカンチレバーの有用なポイント」にて先行研究を見ながらジルコニ■ジルコニア以外のマテリアルでRBFDPsが製作できるか

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