QDT 2022年7月号
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QDT Vol.47/2022 July page 0872*1歯科技工士・医療法人貴和会 銀座歯科診療所*2歯科医師・医療法人貴和会 銀座歯科診療所*3歯科医師・医療法人貴和会 新大阪歯科診療所東京都中央区銀座6-9-8 銀座UKビル7F大阪府大阪市淀川区宮原3-4-30 ニッセイ新大阪ビル9Fられた生体情報をいくら咬合器に反映しても、患者の実際の顎運動の一部しか再現できないため、そのような生体と異なる咬合器を用いて補綴装置を製作するかぎり、患者の顎口腔機能に調和した補綴装置とするためには、口腔内における厳密かつ経時的な咬合調整が不可欠となる。 そこで筆者らは、『the Quintessence』2022年2月号に「患者の顎運動を反映した咬合面形態の製作  〜患者一人ひとりに真に調和した咬合を目指して〜」と題し、患者の実際の顎運動を直接利用して、補綴装20Feature article #1the Quintessence連動企画風井英毅*1 Hideki Kazai/水野秀治*2、3 Shuji Mizuno/筒井 佑*3 Tasuku Tsutsui/松井徳雄*2 Tokuo Matsui/佐々木 猛*2、3 Takeshi Sasaki 近年、デジタル技術の発展にともない、患者の生体情報を三次元的に精密に計測し、その情報を基に患者の顎口腔機能に合った補綴装置の製作に繋げていく方法が数多く紹介されている。テクノロジーの目覚ましい進展により、従来の方法では確認できなかった状態を容易に可視化、数値化することができるようになり、複雑で難解な顎運動の解明や患者それぞれが有する個別情報の正確な把握が可能になってきたことは喜ばしいかぎりである。 しかし現状では、デジタル・アナログを問わず、得【ラボサイド編】はじめにデジタル時代の!患者の顎運動を反映した咬合面形態の製作

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