QDT Vol.47/2022 July page 0892図1 3on1Ti baseを装着した光学印象。3on1Ti baseには臼歯部や開口量の少ないケースに対応するショートタイプもあり、この症例では前方2本はロング、後方4本はショートを使用している。図2a、b インデックスフレームの設計画像。インデックスフレームをCADで設計することで、精度の向上につながる。ab2.3 on 1 Ti baseの特徴403on1Ti baseを装着した光学印象インデックスフレームの設計口腔内スキャナーは進化したとはいえ、デスクトップスキャナーとは正確性にまだ若干の差があることから、パッシブフィットを得るには、インデックスフレームを用いたべリフィケーションジグの採得による、Verification Castの製作が必要になる。2)精度の高いべリフィケーションジグを採得するには インデックスフレームはレジン製であれば重合収縮や変形のリスクがあり得るため、キャスト(鋳造)タイプが望ましい。そしてキャストタイプなど精度の良好なインデックスフレームほど、インデックスフレームと印象用コーピングとの隙間は、可及的に少なくする必要がある。なぜなら、隙間が大きくなるとインデックスフレームと印象用コーピングを固定するレジンの量が多くなり、その分材料収縮による精度の低下につながると考えられるからである。そのため当院では、インデックスフレームをCADで設計している。その場合のスキャンボディにもさらなる工夫が求められる。 これまで、スキャンボディに使用されてきた材料は主にPEEK材であったが、締結時のトルクによる歪みや、適合のズレが生じやすいといった欠点があった。現在ではIOSの進化にともない、金属のスキャンにおける精度も向上したことから、金属製のスキャンボディを選択することで精度のズレを防止できる。とくに多数歯欠損の症例ではすべてのパーツにチタン合金を使用したスキャンボディである、3on1 Ti base(デンテックインターナショナル)が有用と考える。3on1 Ti baseを用いて光学印象を行い(図1)、それを基にCADで製作したインデックスフレーム(図2、3)と最初の光学印象用コーピングとして使用した同じ3on1 Ti baseを組み合わせてべリフィケーションジグ採得を行うことで適合の向上を得られ、インデックスフレームと印象用コーピングとの隙間を少なくすることが可能となり、固定するレジンの量を減らすことがでQDT Original Article
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