21QDT Vol.47/2022 September page 1159STLデータ出力した模型のスキャンデータマッチングしたデータabbc図1c 模型用石膏ブロック(プラスターディスク、山八歯材工業)からの模型出力例。つ十分な精度で模型が得られるという最大の特徴に加え、「印象体の設計」の際にデジタルならではの利点を活かし、咬合印象法によるものと類似した模型を設計・製作できるといった付加価値を得ることができ IOSから得られたデジタルデータからの模型製作に口腔内スキャナーデータからの模型製作法に対する新提案る。一般的にはまだまだ100%モデルフリーの技工作業は難しい現状にあって、デジタルの利点を最大限活かした補綴装置の製作に役立つものとなっている。おいて、3Dプリンターによる出力や模型用石膏ブロックの切削加工がこれまで採用されてきたことは先述のとおりである。これは、IOSで採得したデータか図1a、b 3Dプリンターからの模型出力例。図2a 模型製作のために用意したSTLデータと、出力された3Dプリンティング模型をスキャンしたSTLデータを重ね合わせたところ、誤差が生じていた(図中右)。3Dプリンティング模型は、材料や造形方式の特性上、経時的な変形をともなう場合がある。図2b、c 模型用石膏ブロックを用いる場合でも、新品のミリングバー(b)と複数回使用したミリングバー(c)では、損耗具合に差があり加工物精度にも影響を及ぼす。1)本法のコンセプト1.新たに考案された模型製作法「Digital Positioning & Contact法」についてこれまで行われてきたデジタルデータからの模型製作法これまで行われてきたデジタルデータからの模型製作法における問題点
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