神奈川県川崎市幸区北加瀬2-5-12 1F山崎 竜EMIRPRIME dental studio 歯科におけるデジタル技術の進化により、石膏模型や患者の口腔内を直接スキャンして補綴装置を製作することは、補綴・修復の分野において今や日常の光景となった。また、Facially Generated Treatment Planningの概念から、患者の顔貌や口唇・歯の位置関係を分析して修復および補綴治療の計画立案を行うことは必須であり、従来の写真による分析だけではなく、3Dイメージによる立体的な機能解析を行うことが可能となりつつある。 Zirkonzahn(日本代理店:トーシンデンタル)は、ラボサイドでのスキャン・ミリングといった従来のシステムに加え、チェアサイドにおいてフェイススキャンや自然頭位(NHP=Natural Head Position、後述)を採得することによって患者の顔貌データと口腔内データを統合し、実際の咬合器へのマウントも行うPlaneSystemを有している。このシステムでは、歯科用CTで撮影された三次元のDICOMデータをはじめ、顔貌や口腔内のスキャンデータ、下顎運動のデジタルデータなどをZirkonzahnのソフトウェア上でシームレスに横断的に使用することが可能である。 歯科医師と歯科技工士が患者の三次元的なデジタルデータを同一ソフトウェア上で共有することは、コミュニケーション上の“共通言語”として飛躍的な相互理解をもたらし、さまざまなデータを可視化してディスカッションできることで、シンプルにより良い結果を導くことへと繋がる。 本稿ではPlaneSystemを解説した上で、Zirkonzahnのシステムを用いて行った実際の臨床例を紹介したい。はじめにPlaneSystemによる情報の統合Feature article #2フェイススキャンデータの臨床への活用
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