QDT 2022年11月号
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QDT Vol.47/2022 November page 1424いのではないだろうか? 実際に、最終補綴装置が保険治療で使用できるつまり、保険収載されているデジタルデンチャーの材料はまだない(2022年9月現在)。自費診療では、ミリングデンチャーや3D Printed Dentureは製作可能であるが、まだまだ発展の余地はあるだろう。つまり、デジタルデンチャーはこれからなのである。そこで、本稿では今後起こるであろうデジタルデンチャーの波を予想しながら、また前編でも挙げたZERO SYSTEM®を基礎として、筆者が行っているデジタルデンチャーの実例をごらんいただきたい。*1歯科技工士:ZERO DENT合同会社 千葉県船橋市芝山3-12-15*2歯科医師:医療法人養明会 山中歯科医院 愛知県名古屋市熱田区六番2-1-2718神山大地*1 Daichi Kamiyama山中佑介(執筆協力)*2 Yusuke Yamanaka 近年の歯科治療におけるデジタル化の進歩には目を見張るものがある。印象材を使用し、石膏模型で作業するこれまでの工程から、Intraoral Scanner(以下、IOS)で光学印象採得し、デザインソフトウェア上で歯科補綴装置を設計し、ミリングマシンや3Dプリンターを使用する方法に置き換わってきている。製作物、とくにクラウン・ブリッジの領域においてはすでに石膏模型を使用せずに、無調整で口腔内に装着できるところまで進化している。 その一方で、義歯治療の分野ではどうだろうか?まったくといって良いほどデジタル化は図られていなFeature article #1後編:ZERO SYSTEMを用いた3D Printed Dentureの展開はじめに総義歯製作システム「ZERO SYSTEM」とは何か?

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