QDT 2022年11月号
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b図4a、b 現義歯の下顎義歯粘膜面(a)と、3Dプリンターで製作したコピーデンチャー(b)。b図3a、b 現義歯の上顎義歯粘膜面(a)と、3Dプリンターで製作したコピーデンチャー(b)。QDT Vol.47/2022 November page 1425図1a、b 上顎、および下顎粘膜面をティッシュコンディショナーで調整した治療用義歯。図2 ティッシュコンディショナーは力が加わると変形するため、配送時にはこのような対応をお願いしている。abaa 現在、義歯製作におけるデジタルの活用方法には下記の3つが挙げられる。1)複製義歯(コピーデンチャー)製作2)総義歯製作3)金属床・クラスプ製作以下、それぞれについて解説する。 デジタルでは抜歯即時義歯や自費診療の治療用義歯など、粘膜面の適合をリライン材やティッシュコンディショナーを使用して仕上げたもの、また咬合についても調整し安定したものを(図1、2)、そっくりそのまま同じ形の複製義歯として製作したい場合には非総義歯製作システム「ZERO SYSTEM」とは何か?(後編)常に精度の高いものを提供できる(図3、4)。現段階では、デスクトップスキャナー(ラボスキャナー)を使用してのスキャンが確実であるが(図5)、今後はIOSにて義歯自体をスキャンすることでデータ化し、3Dプリンターにて造形することが可能になる(図6、7)。 とくに自費診療の治療用義歯の複製義歯に関しては最高の結果を出すファクターになる。せっかく長期にわたる調整で患者の口腔内に順応した治療用義歯があるのにもかかわらず、複製義歯を作れないがために有効活用することができず、いちから概形印象を採得してしまっている場合もよく見られるが、非常にもったいない。しかし、アナログで複製義歯を製作することは難しいということも筆者は理解している。実際に、今現在考えられる複製義歯製作は、アルジネート印象191)複製義歯(コピーデンチャー)製作デジタルにおける複製義歯製作義歯の分野でデジタルはどのように活用できるのか?

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