QDT 2023年1月号
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adgbecfQDT Vol.48/2023 January page 0116Feature article #2▲上顎右側中切歯の近心切縁は咬耗し、非対称な切縁ポジションとなっている。上顎側切歯は若干非対称な排列となっている▲上顎左側中切歯の咬耗により歯冠サイズの幅径-長径比は平均値から外れており、さらに上顎右側側切歯が口蓋側に転移しており非対称な形態・排列となっている▲上顎中切歯の形態は非対称で、さらに対合関係により唇・口蓋側的なポジションは異なっている。上顎側切歯は遠心傾斜している図2 3名の若年代女性の歯列。いずれも左右非対称な形態・排列ではあるが、顔貌と歯列の正中が一致し、切縁ポジションは下唇に調和している。また、健康的な歯肉で歯頚ラインは連続性と対称性を維持しているため、主観的ではあるが自然で美しい歯列となっている。116図1a~g 80代女性の歯列。歯肉退縮や咬耗などの経年変化により歯冠形態はやや異なっているものの、左右対称性は高い。また適切な臼歯離開も維持されており、80歳を超えて上下顎31本の天然歯がすべて有髄で残存している。左右対称の歯列・形態は審美性だけではなく機能的にも有利である。左右対称の天然歯列左右非対称な天然歯列でも自然感のある美しい歯列

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