QDT 2023年2月号
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92QDT Vol.48/2023 February page 0262Feature article #2①正中・インサイザルエッジポジションの問題正中は顔貌正中に対して右側に傾斜している。インサイザルエッジは対合関係により反対側よりも唇側に位置している②歯冠サイズの問題近遠心的な補綴スペースが少なく正常な排列では反対側と同等の歯冠幅径で製作できない。装着されている補綴装置はそれを考慮した排列となっており、そのために遠心傾斜しているように見えていると推察される③歯頚ラインの問題1の唇側歯肉は下がっており、歯頚ラインの連続性は失われている■症例概要₁₁メタルセラミッククラウン(クインテスセラフィー〔YAMAKIN〕/Creation CC〔Creation Willi Geller,日本歯科商社〕) 患者は20代男性で審美障害を主訴に来院された。₁■治療計画・補綴設計 インサイザルエッジポジションは対合関係を確認しながら可能な範囲で術前よりも口蓋側に配置する。また、補綴装置の明度が高くなるとさらに前突に見えてしまうため、反対側と同等もしくは少し低い明度に製作する。正中の傾斜に対して歯頚部(とくに唇側近心の歯肉部に接する部位)にS shape profile1を付与してク■図1の項目における本ケースの分析に装着されている補綴装置の色調・形態・排列は歯列・顔貌に調和していない。担当医より矯正歯科治療が提案されたが、補綴治療による改善を希望された。リーピングさせ、さらに切縁側は₁にラッピングさせて歯冠幅径を確保しつつ近心傾斜に見えるような排列・形態とした。同様に、下がっている歯頚ラインもサブジンジバルカントゥアの調整で改善し、できる限り反対側と同じ歯冠サイズ・形態となるように努める。症例1:正中傾斜と歯冠サイズを改善するために乱排列を行った症例

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