QDT 2023年6月号
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 筆者がカメラを触りだしたのは、大学生になりコンパクトデジタルカメラで旅行の撮影をすることがきっかけだった。当時はまだ、一眼レフカメラは使用していなかった。2005年に大学を卒業し、歯科医師免許を取得後大学院の補綴科に入局し、そこでは初期のアイスペシャル(松風)やソニックテクノ社の一眼レフカメラを使用していた。当時はフィルムからデジタルカメラへの移行期であり、デジタルカメラの便利さを実感することとなった。 大学院卒業後、2010年から勤務させていただいた松川歯科医院(奈良県・松川敏久院長)では、コダックやニコンの一眼レフカメラを使用させていただいた。そこではPhotoshop(Adobe)を使用したRAW現像なども学び、また自分の症例発表も経験することで写真の規格性の重要性を実感した。 その後、2016年に現在の歯科医院を開業する際、野鳥撮影を趣味とする歯科医師の父よりニコンのフルサイズ機を譲り受けたのをきっかけに、現在もニコンの歯科写真撮影最新事情2023 今、注目の臨床家が選ぶ機材&Tipsカメラを使用している。ニコンは言わずと知れた日本国内のメーカーであり、最新機材や比較的安価な機材、良質な中古品なども手に入りやすいと思われる。一方で、海外の歯科医師や歯科技工士に、フラッシュのアクセサリーやフィルターなどの使用方法を教えてもらう機会もあった。そこで今回は、筆者が臨床でどのようなカメラやレンズ、フラッシュなどを使用して写真撮影を行っているかについて解説させていただきたい。Kit1:口腔内撮影用(図1)カメラ本体:D800(ニコン)レンズ:AF Micro Nikkor 105mm F2.8D(ニコン)フラッシュ:クローズアップスピードライトコマンダーキット R1C1(ニコン)バウンサー※1:LumiQuest POCKET BOUNCER(AGPAC)27QDT Vol.48/2023 June page 0757図1 ニコンD800にマクロ(マイクロ)レンズ(AF Micro Nikkor 105mm F2.8D)、フラッシュ(ニコンクローズアップスピードライトコマンダーキット R1C1)、バウンサー(LumiQuest POCKET BOUNCER)を装着した状態。はじめに筆者が使用している機材Kit1:口腔内撮影用1. Dr. 岩田の場合

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