フラッシュ出力:1/4(マニュアル)ホワイトバランス:6,000K MF12マクロフラッシュは、カメラ側からフラッシュに発光のための信号を送るワイヤレスフラッシュトリガー※3のX Pro Sと組み合わせることによりワイヤレスフラッシュ撮影が可能となる。このフラッシュはワイヤレスのため、口腔内撮影だけでなく、さまざまな角度、配置により静物撮影やポートレート撮影もこなせる。そのため筆者は、この組み合わせでファイナルの口腔内、顔貌写真、ポートレート時に使用している。 ここまでの内容を踏まえ、初心者は最初のキットに何を揃えれば良いだろうか? 筆者はここまで、ミラーレス一眼カメラを称賛してきたが、口腔内撮影という目的に限定して考えるとかならずしもミラーレス一眼カメラあるいは最新機種である必要はなく、2005歯科写真撮影最新事情2023 今、注目の臨床家が選ぶ機材&Tips年以降に発売された一眼レフカメラ(図24)で、1,000万画素以上の画素数があるAPS-Cフォーマット※18の中古カメラでも十分である。あまりに古いデジタル一眼レフカメラではJPEGの色再現性が悪かったりするため問題があるが、キヤノンがハイアマチュア向け機種として初のフルサイズ※16センサー機となるEOS 5Dを発売した2005年以降、各社ともに色再現も安定してきたと感じる。だが、この初代EOS 5Dを含め、当時のデジタルカメラは記録媒体にSDカードではなくCFカードが使われている場合が多く、現在では価格や利便性に難があるため、最近10年以内に発売されたデジタル一眼レフカメラを選ぶのが無難であろう。 一方、「中古や古い機種は嫌で、なるべく初期コストを抑えて最新機種をチョイスしたい」というのであれば、エントリークラスのAPS-Cフォーマットの一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラに60~85mm程度のマクロレンズを組み合わせ、さらにサードパーティーのリングフラッシュを選択するのがもっとも安価な組み合わせである。ここでは、ソニーのエント37QDT Vol.48/2023 June page 0767初心者向けに何を揃えたらよいかKit2:口腔内&顔貌撮影用図23 α7cボディを用いた主な組み合わせ。MF12マクロフラッシュは、カメラ側からフラッシュに発光のための信号を送るフラッシュトリガーのX Pro Sと組み合わせることによりワイヤレスフラッシュ撮影が可能となる。このフラッシュはワイヤレスのため、口腔内撮影だけでなく、さまざまな角度、配置により静物撮影やポートレート撮影もこなせる。そのため筆者は、この組み合わせでファイナルの口腔内、顔貌写真、ポートレート時に使用している。 本図の撮影は、図22のα7を用いた口腔内撮影用の組み合わせを用い、静物撮影用の白テーブル(後述、図26)で天井バウンスにて撮影。撮影データ:シャッタースピード:1/80、絞り:F9、ISO感度:ISO1600、フラッシュ出力:1/1発光(マニュアル)、ホワイトバランス:5,900K。
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