QDT 2023年8月号
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3演者論202文QDT Vol.48/2023 August page 1020Feature article #1 補綴主導型インプラント治療における補綴装置の製作は、診断用ワックスアップ~セットアップ~サージカルガイド~プロビジョナルレストレーション~最終補綴装置のデリバリー、という工程を経て行われる。その中でも、サージカルガイド設計用ソフトウェア(以下、ソフト)の重要性は大きい。現在、このサージカルガイドの設計を行うことができるソフトは各インプラントメーカーが提供しているが、そのほとんどが自社のインプラント体を対象としたものであり、自社以外のインプラント体ではサージカルガイドを完成させることはできない(一部、サージカルガイド製作に特化した企業のソフトも存在する)。 しかしこうした中、2022年の8月に日本でもようやくインプラントプランニングソフトの「Implant Planner」と「Implant Studio」(いずれも3Shape)の販売が開始された。このソフトは現在販売されているインプラントメーカーの形態ライブラリーがほとんど登録されており、多種の3Dプリンターにも対応する。これにより、それぞれのユーザーの歯科技工所で使用中の3Dプリンターをスムーズに選択し、サージカルガイドをプリンティングできる。 また、チェアサイドのImplant Plannerと、ラボサイドのImplant Studioとの連動を行うことも可能で、共通の認識をもって最終補綴装置をイメージしたインプラントポジションやIODの設計などのディスカッションも可能であり、スムーズに治療計画を進めることができる。 そこで本企画の前編では、これまでアナログで行っ歯科技工士・KNデンタルラボラトリー茨城県日立市田尻町1-31-16-2F26はじめに中島清史 Kiyoshi Nakajima/奥平大輔 Daisuke Okudaira/中島世陽 Seiya Nakajima─「Implant Studio」を使いこなす─(前編)サージカルガイド・インプラント上部構造の最新のCADソフトウェアによる設計と製作

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