3演者論202文 欠損補綴修復処置のひとつのオプションであるブリッジ、天然歯をリテイナーとするブリッジで、そのリテイナーの種類は全部被覆型と部分被覆型に分けら 部分被覆型リテイナーを使用した接着ブリッジ(以下、Resin Bonded Fixed Dental Prostheses:RBFDPs)は、低侵襲な治療法として、患者の審美性と機能性を向上させることが可能である1。 RBFDPsは、Rochetteによって、歯周病に侵された下顎前歯を連結固定するためのテクニックとしてれ、前号では全部被覆型について詳説した。本号では、天然歯を利用したリテイナーのもうひとつの種類である部分被覆型について文献と症例を交えて詳述する。初めて報告された4。メタルフレームワークを用いたRBFDPsは、1970年代半ばに使用されるようになり4、5、金属表面を電解エッチングしたメタルセラミックRBFDPs6は、1980年代初頭にメリーランド固定式歯科補綴装置として広く知られるようになった7。RBFDPsは、インプラントや全部被覆型2リテイナーブリッジと比較すると生存率が若干劣ることは否めない8。2リテーナー型のRBFDPsの欠点(後述)を改良する技法として、1990年代初頭から1リテー38QDT Vol.48/2023 October page 1296歯科医師:きばやし歯科医院京都府長岡京市開田1丁目21-21Hiroyuki Kibayashi連載はじめに1.部分被覆型リテイナー第15回:エビデンスに基づいた欠損修復処置(天然歯をリテイナーとするブリッジ〔後編〕)木林博之 1)部分被覆型リテイナーの歴史的変遷2、3Periodontal Tissue補綴装置と歯周組織の接点The interface of Restorations and
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