表1 歯科技工士に行ったアンケート項目(参考文献11を一部改変)。17QDT Vol.48/2023 November page 1409Q1.補綴装置の製作時に、歯科医師から受け取る資料で何が多いですか?(複数回答可)①参考模型 ②口腔内写真 ③ホリゾンタルバー ④何もなし ⑤その他Q2.補綴装置の製作時に、試適を複数回行った症例でいちばん多い修正はなんですか?(複数回答可)①形態 ②シェード ③フィニッシュラインの位置 ④人工歯排列(リップサポート含む)⑤その他 ⑥なしQ3.補綴装置の製作において、診療に立ち会いたいと思いますか?①思う ②思わない ③どちらともいえないQ4-1.Q3で、思うと回答した人で、その理由は何ですか?(複数回答可)①患者の反応が見たい ②患者の要望を直接確認したい ③実際に口腔内を見ないとわからない④技工エラーが少ない ⑤その他Q4-2.Q3で、思わないと回答した人で、その理由は何ですか?(複数回答可)①必要と思わない ②患者、歯科医師と会いたくない ③コロナウイルスなどの感染が怖い ④時間を確保できない ⑤立ち会いの対価を得にくい ⑥その他Q5.オンラインで立ち会うツールがあったら、利用したいと思いますか?①思う ②思わないQ6.直接、オンライン問わず、立ち会うことで、補綴装置の製作に役立つと思いますか?①思う ②思わない一途を辿っていく可能性が高いことは容易に想像できる。 そんな中、コロナ禍にオンライン診療が活発化した流れで、歯科技工士のオンライン立ち会いという非常にユニークな手法が福岡歯科大学より発表された。歯科技工士が歯科技工所から移動することなく立ち会いを行うこの方法は、歯科技工士の移動にともなう負担 一昨年からの新型コロナウイルス感染症の拡大防止にともない、厚生労働省は平成30年度に策定された義歯製作時におけるオンライン立ち会いの可能性(前編・導入編)を極力減らすことができ、時間的な制約を気にせずに気軽に診療立ち会いを行うことが可能となる。本記事では学会誌で初めてオンライン立ち会いについて発表された髙江洲氏11、12の記事と、その発表を参考にわれわれ開業医が行った症例などにつき、前後編の2回に分けて供覧させていただく。ご一読いただければ幸いである。「オンライン診療の適切な実施に関する指針」を令和5年3月に一部改訂した1。また、猛威をふるった新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止を受けて、不要不急の対面診療をなるべく控えることが厚労省から通2.今、なぜオンライン立ち会いが必要か? 大学人の立場から(髙江洲)■補綴装置・歯科技工士の立ち会いに関するアンケート(歯科技工士への質問)1)オンライン診療の現状
元のページ ../index.html#2