QDT 2023年11月号
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50Feature article #2図1 3ShapeのTRIOS。ab図2a、b 3Shapeとexocadを比較した場合の、筆者がこれまで使用してきたなかで個人的に感じている3Shapeのメリットとデメリット。QDT Vol.48/2023 November page 1442定が煩雑症例であるほど再設計に時間を要する・工程が切り替わるごとにロードを挟む・軽微なものから致命的なものまで比較的バグが多いように感じるていない(後述)デスクトップスキャナーが世界・国内シェア1位の「3Shape」 3Shapeは2000年にデンマークで設立された、3DスキャナーおよびCAD/CAMソフトウェアの開発・製造を行うメーカーであり、また同社のCADソフトの名称でもある。2005年からデジタル歯科に参入し、2011年からは口腔内スキャナー(以下、IOS〔Intraoral Scanner〕)TRIOS(図1)の販売を開始するなど、広く世界に普及してきた。現在、デスクトップスキャナーの世界、および日本国内のシェアはともに1位であり、当然、新3Shapeを使用する場合のメリット・ユーザー数が多く、ユーザー同士が情報を共有しやすい・IOSでのシェア率が高いTRIOSによるスキャンデータの受注が容易・CADソフトの工程を遡ることができ、デザインの部分的な修正が容易たにCADシステムを導入する際にも有力な候補のひとつとなるであろう。 3Shapeはデスクトップスキャナー、IOS、CADソフトが一体となったシステムであり、拡張子「.dcm」を主としている。IOSのTRIOSからはクラウドサービスの3Shape Communicateを介してのデータ受注が可能であり、スキャンデータが比較的軽容量であることも特徴のひとつといえる。3Shapeを使用する場合のデメリット・システムがクローズ(に近い)なため、細かな設・設計の作業工程を保存している都合上、大きな・キーボードを用いた設計にソフトの仕様が向い

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