QDT 2024年3月号
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QDT Vol.49/2024 March page 0262 デジタルデンティストリー全盛期ともいえる昨今。そして今後も、ますますデジタルデンティストリーが主流となっていくことは疑いようがないが、補綴・修復治療に必須の支台歯形成は一種の「聖域」として残された分野のひとつであり、それぞれの歯科医師の手技が治療結果に直結する。 昨今ではマイクロスコープの普及もあり、若手歯科医師からも改めて支台歯形成に注目が集まっているが、支台歯形成については先達がこれまでにもさまざまな考察・改良を行ってきた。また、支台歯形成は単に補綴・修復装置を装着するための形態を付与するのみならず、生物学的に妥当かつ低侵襲を目指さなければならない。 そこで本稿では、「生物学的支台歯形成(Biological Tooth Preparation)」をキーワードに、過去から伝えられてきた鉄則から、現代ならではの各種器材(マイクロスコープ、ピエゾ装置、および筆者らが開発したバーキット)の解説、そしてMI(Minimal Intervention)を徹底的に意識した最近の症例に至るまで、歴史を振り返りながら新機軸についても述べていきたい。Feature article #1歯科医師・原宿デンタルオフィス/日本臨床歯科学会 理事長東京都渋谷区渋谷2-1-12 VORT AOYAMA 4F18はじめに(前編:マイクロスコープ&ピエゾ装置編)山﨑長郎 Masao Yamazaki生物学的支台歯形成の基本とMI時代に適応した各種器材の応用

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