QDT 2024年6月号
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 これまで2回にわたり、コンビネーションシンドロームを防ぐ義歯治療の症例について、人工歯排列までの流れを 下顎臼歯部をフラットテーブルにて排列して試適終了した状態が図1である。下顎フラットテーブル上の赤い点が排列時の咬合器上における咬合接触点で、青い点が患者の口腔内における咬合接触点であり、咬合位は大きくずれてはいなかった。この結果を見ても、咬合採得におけるゴ連載予定第1回 キャストパーシャルデンチャー製作のためのトレー第2回 キャストパーシャルデンチャーの材料と適合第3回 メタルプレートの適合精度を上げる手法第4回 コンビネーションシンドロームを防ぐ義歯治療(前編)第5回 コンビネーションシンドロームを防ぐ義歯治療(中編)第6回 コンビネーションシンドロームを防ぐ義歯治療(後編)紹介してきた。連載最終回の今回は、試適後の最終排列から完成までについて述べる。シックアーチ採得の有効性がおわかりいただけると思う。筆者が懸念していた左右の排列位置のアシンメトリーについても問題なく、患者も違和感はないとのことであった。 下顎第二大臼歯の位置がスキーゾーン上であったため、最終排列においては第二大臼歯は排列しなかった─トレー製作から蝋堤製作まで──咬合採得から人工歯排列・試適まで──最終排列から完成まで─58QDT Vol.49/2024 June page 0656山田秀典 Hidenori Yamada*1監修:松本勝利 Katsutoshi Matsumoto*2*1 歯科技工士:GDS認定技工士、あらかい歯科医院*2 歯科医師:GDS代表、あらかい歯科医院福島県南会津郡南会津町関本字下休場729-1連載第6回(最終回) コンビネーションシンドロームを防ぐ義歯治療(後編)─最終排列から完成まで─精度の高いキャストパーシャルデンチャー製作法

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