QDT 2024年6月号
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g図1a~g 排列時の咬合器上での咬合接触点と口腔内での咬合接触点に大きなズレはなかった。筆者が懸念していた左右の排列位置のアシンメトリーについても問題なく、患者も違和感はないとのことであった。bcdeaf(図1d、e)。スキーゾーン上に排列すると、この部位に咬合圧がかかるごとに下顎義歯が前方方向に移動する応力が発生し、前方に存在する残存歯に負担をかけてしまうおそれがあるためである。 上下顎の前歯部は、咬合時において30~50μm程度空く第6回(最終回) コンビネーションシンドロームを防ぐ義歯治療(後編)─最終排列から完成まで─ように調整し、上顎前歯部に突き上げが発生しないように心がけながら排列するが、下顎の前方および側方運動時にはガイドをして、臼歯機能咬頭の摩耗を防止するようにする。また、犬歯ガイドの角度は約30°になるように排列した。59QDT Vol.49/2024 June page 0657最終排列

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