QDT 2024年7月号
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32QDT Vol.49/2024 July page 0748荒木康成Aデンタルラボ合同会社:熊本県玉名市岱明町野口2644-8 近年では、ジルコニアや二ケイ酸リチウムガラスセラミックスなど、マテリアルの審美性が向上してきた。その結果、モノリシックで仕上げるケースが増えただけではなく、レイヤリング法においても、従来のフルカットバックからの多層(色)築盛のみではなく、唇側のみをカットバックするフェイシャルカットバックテクニックや、それよりもさらに築盛スペースを薄く設定したマイクロレイヤリングテクニックなど、陶材築盛量を極力少なくして仕上げる症例も一般的になってきている。現在では筆者も、臨床でレイヤリングを必要とする前歯部審美症例のうち、約8割はマイはじめにクロレイヤリングテクニックで対応できている。 こうしたニーズを受けて、昨年9月、ジーシーからマイクロレイヤリングテクニック専用の新しいセラミックシステム「イニシャル IQ ONE SQIN」(以下、SQIN)が発売された。 今回は、マイクロレイヤリングテクニックについて整理しつつ、マイクロレイヤリングテクニック用に開発されたSQINと、同社の従来の築盛用陶材であるイニシャルZr-FS(以下、Zr-FS)を比較し、筆者がどのような考えでマイクロレイヤリングテクニックとSQINを臨床に用いているのかをご紹介させていただく。Feature article #2モノリシックの強度とレイヤリングの審美性を両立するセラミック修復のコンセプトマイクロレイヤリングテクニックにおける専用陶材を用いたワークフロー

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