図1 歯科診療では目視や指先の触覚などの感覚が用いられる。図2 臨床における手技のアナログからデジタルへの置換の例。59タル化が進んだとしても歯科補綴診療の基本的な考えを劇的に覆すようなことにはならないであろう。 それらの理由から、これからのデジタル歯科診療の波にのみ込まれていく前に、いま一度、基本に立ち返った義歯診療や部分床義歯・即時義歯の製作法を再考することが必要性があると考える。これまでも、そしてこれからも、より品質の高い歯科補綴装置を患者に届けるためにも、今回QDT Vol.49/2024 July page 0775第1回 シンプルな部分床義歯製作法「BioFORe」はどのように誕生したのか?の連載を通してデンチュリスト(義歯治療士)という義歯製作におけるクリニカル・テクニカル両サイドを担う日本にはない歯科専門職の立場から、自身の臨床的視点を伝えるとともに、新たなクリニカル・テクニカルの義歯補綴装置の製作法としてBioFORe(バイオフォー、Bio Functional Oral Reconstruction:生体機能的口腔再構築)を新たな義歯診療のオプションとして紹介させていただく。目で物を見る音を感受する感覚視覚聴覚触覚外の物に触れる感覚ことによって生体に起こる感覚においに対する感覚嗅覚
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