歯科医師:カズトシデンタルオフィス神奈川県川崎市麻生区万福寺1-12-1 クロスアベニュー新百合1F-C号室88連載 QDT Beginners Manual for Dentist ラバーダム防湿榊 航利Kazutoshi Sakaki ラバーダム防湿は、接着修復治療を確実に行うために重要な治療前処置である。ラバーダム防湿により術野を確保し、治療環境を整備することでその後の作業を円滑に進めることができ、唾液などの混入や頬粘膜・舌を排除することで歯質の汚染を防止する。術野を清潔な状態に維持し、確実な防湿を行うことで、接着力を最大限に引き出すことができ、薬液の口腔内への漏出や、器具・材料の誤嚥を防止することもできる。 現代の接着修復を中心とした歯科治療では、ラバーダム防湿は切っても切り離すことができないものである。接着の失敗は、褐線、象牙質や歯髄への感染、微小漏洩、二次う蝕、修復装置の脱離などにつながる。術者が行った治療を成功に導くためにもラバーダム防湿は必ず身につけて①ラバーダム防湿は最小限かつ十分に行う。②ラバーダムの装着のタイミングは補綴・修復装置を除去する前やう蝕除去時からが望ましい。③ラバーダムはなるべく厚めで伸縮性のないものを選択する。おきたい。 臨床では、う蝕除去、根管治療、覆髄、築造、コンポジットレジン修復やインレー・アンレーなどの形成、IDS(イミディエイトデンティンシーリング)、接着操作などにラバーダム防湿を応用することができる。 ラバーダム設置前に行うことは、歯面清掃、麻酔、咬合接触の確認、歯周検査である。エアフローを用いた歯面清掃では、歯肉に炎症があると出血する場合がある。出血するとその後の接着処置を行うことが困難になる。唾液や歯肉溝浸出液、血液に含まれるタンパク質、水分などの接着阻害因子は事前に排除する必要がある。 第1回の今回は、臼歯部におけるラバーダム防湿のステップを説明していく。QDT Vol.49/2024 September page 1028はじめに第1回 臼歯部連載QDT Beginners Manual for Dentist今回のポイントラバーダム防湿
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