ザ・クインテッセンス5月
8/8

施設緩和ケア死亡長期ケア第4回(5月号)第4回(5月号)第1回 生活参加への歯科のかかわり 2月号第2回 “急性期”に歯科は何ができるのか 3月号第3回 “回復期”に歯科は何ができるのか 4月号第4回 “長期療養施設”で歯科は何ができるのか 5月号第5回 “在宅”で歯科は何ができるのか 6月号第6回 総括:歯科がすべきことは山ほどある 7月号全6回連載目次(予定)リハ病院回復期ケア第3回(4月号)はじめに 長期療養施設の役割は多様で,比較的自立して生活を組み立てることができる人の生活支援から重度の要介護状態にある人の医療的ケアの提供にまで及ぶ. 老健施設は,本来は利用期間に制限のあるリハビリテーション施設であるが,全国老人保健施設協会(全老健)調査によると,全老健会員施設のうち,約41%が看取りを行っていることから,長期療養施設と相違ない場合もあるため,長期療養施設として考える.介護療養型医療施設も,急性疾患からの回復期にある寝たきり患者に対する医学的管理下のケアが中心であり,他の長期療養施設のように生活するための住宅ではないが,長期間の栄養管理と呼吸管理が必要な場合もあるため,利用期間の点から同一に扱う. 一般的に,介護療養型医療施設,特別養護老人ホーム,介護付き有料老人ホームなどのように介護が必要な利用者を対象とする施設以外の長期療養施設は,重度の要介護状態になったり,利用開始時より介護度が重度になったりすると利用を続けることができないことが多い. したがって,長期療養施設での歯科医療の目的は,自立して生活を組み立てている人の多い生活支援を目的とする施設では要介護状態にしない,すなわち口腔の問題からは介護予防の一環としての,維持的な口腔清掃と口腔機能療法が主となる.要介護にある高齢者が利用する施設では,要介護度を重度化させてしまう口腔にかかわる問題によって入院加療が必要な状況にしないことである.でるのか105the Quintessence. Vol.34 No.5/2015—0989

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です