ザ・クインテッセンス 2016年1月
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真のLongevityを目指してMid-term Stabilityを検証する貴和会歯科新大阪診療所連絡先:〒532‐0003 大阪府大阪市淀川区宮原3-4-30ニッセイ新大阪ビル9F佐々木 猛Evaluate the Mid-term Stability of Dental Treatment for LongevityTakeshi Sasakiキーワード:Longevity, 3Key Concepts, 治療成績FEATURE特 集 2はじめに う蝕や歯周病などの疾患で失われた機能と審美を回復し,得られた治療結果を長期にわたって良好な状態で維持する.これはわれわれが目指すべき歯科治療の目標のひとつであり,また同時に多くの患者の望むところである. しかしながら,多くの疾患が重度に,かつ複雑に絡み合って進行し,大きく崩壊した口腔内の状態を適切に改善し,その永続性を達成することは決して容易なことではなく,幅広い知識,技術と深い洞察力が求められる.また,治療に対する患者の積極的な姿勢が治療の長期的成功には重要であり,歯科医師と患者との強い信頼関係が不可欠であることはいうまでもない.筆者も歯科医師として20年あまり,自分なりに“Longevity”を目標に臨床に携わり,その成否はまだ判明していないものの,少なからず治療結果が得られてきた. 本稿では,筆者が行ってきた症例を振り返り,60the Quintessence. Vol.35 No.1/2016—0060
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