ザ・クインテッセンス 2016年4月
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QA&で学ぶこれだけは知っておきたいポイント10緊急企画ファイバーポストと接着支台築造FEATURE埼玉県開業 デンタルクリニックK連絡先:〒332‐0006 埼玉県川口市末広1‐2‐13渥美克幸 FAQ about Fiber-reinforced Composite Resin Post & CoreKatsuyuki Atsumiキーワード:ファイバーポスト,接着支台築造はじめに:ファイバーポストが保険収載された! 2003年秋にPENTRON JAPAN社のFibreKor POST SYS-TEMが支台築造用ファイバーポストとして初めて薬事認可を受け,本邦でもファイバーポスト併用レジン支台築造が行われるようになった.鋳造支台築造や既製金属ポスト併用レジン支台築造と比較して高い審美性を誇り,また歯根破折など抜歯に直結するトラブルの発生頻度が低いということもあり,支台築造の第一選択となっているのは筆者だけではないと思う. 認可以来,ファイバーポストは10年以上自費診療のみで使用されてきたが,2015年秋の中央社会保険医療協議会(中医協)においてジーシーファイバーポストが承認され,翌2016年1月より保険収載されることとなった. 特定保険医療材料の定義は以下のようになる.❶ 薬事承認又は認証上,類別が「医療用品(4)整形用品」であって,一般的名称が「歯科根管用ポスト成形品」又は「歯科根管ポスト成形品キット」であること.❷ ガラス繊維を70%以上含有し,曲げ強さが700MPa以上であること.❸ 先端部がテーパー形状であり,光透過性及びアルミニウム2mm相当以上のX線造影性を有すること.❹ 1本が1根管相当分の規格であること. 今後,この定義に合致する各社のファイバーポストが保険収載されると思われるが,現在販売されている製品のなかには定義を満たさない(=保険収載されることはない)ものも存在するので注意が必要である. さて,これまでファイバーポスト併用レジン支台築造は自費診療だったこともあり,あえて使わないという選択肢もあった.しかし保険収載されたということは,興味がある歯科医師だけが知っていればいい治療ではなくなった,と言うこともできる. そこで今回は,ファイバーポスト併用レジン支台築造に関してよくある質問をQ&A方式でまとめた.一部の記載に保険のルールには合致しない部分もあるが,基本的な知識の整理や確認に役立てていただければ思う.緊急特集45the Quintessence. Vol.35 No.4/2016—0771

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