ザ・クインテッセンス 2016年5月
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インターディシプリナリーデンティストリーの現在補綴医の質問に対する矯正医の本音前編FEATURE特 集 3大阪大学大学院歯学研究科顎口腔機能再建学講座有床義歯補綴学・高齢者歯科学分野連絡先:〒565‐0871 大阪府吹田市山田丘1‐8*医療法人社団 皓歯会 阪急ターミナルビル診療所連絡先:〒530‐0012 大阪府大阪市北区芝田1‐1‐4 阪急ターミナルビル8F*1東京都開業 K*デンタルオフィス連絡先:〒151‐0066 東京都渋谷区西原3‐13‐15 A-101補綴医)前田芳信矯正医)前田早智子*/菊池 薫*1At Heart Answers of Orthodontists for Questions from ProsthodontistsYoshinobu Maeda, Sachiko Maeda, Kaoru Kikuchiキーワード:補綴における矯正,チーム医療,インターディシプリナリートリートメント(IDT),補綴物の長期安定,再生医療としての矯正 本年7月8日(金)~10日(日),筆者を大会長に第125回日本補綴歯科学会学術大会が石川県金沢市で開催される.メインテーマを「補綴歯科が目指すもの,もとめられるもの」としたのだが,このテーマを選んだ理由には歴史的な背景がある.今から四半世紀以上前,筆者がカナダのブリティッシュコロンビア大学に派遣されていたとき,補綴,歯周,矯正をマルチにこなす歯科医師に出会うとともにシアトルのKokichらのチームを紹介され,インターディシプリナリートリートメント(IDT)の重要性を教えられた.帰国後は,大学でIDTを導入しようと試みたり,IDTを実践しようとしているスタディグループとも交流をもつなど活動を行ってきた. それからすでに15年以上が経過しようとしている.だが,いまだIDTが日本で期待したほど定着しているようにはみえない.わが国におけるIDTは,歯科を専門分化することが目的ではなく,お互いの領域を症例検討会や勉強会を通じて理解し合うことだと考えているのだが,どうだろうか. そこで今回,7月に控えた日本補綴歯科学会の開催を期に,いま改めてIDTの重要性について考える機会としたい.本企画は2回に分け,第1回は補綴医からの質問に矯正医2名に本音で答えていただき,第2回は矯正治療を補綴治療のなかでいかにすれば有効なものとできるかを解説いただく. (前田芳信)企 画 趣 旨112the Quintessence. Vol.35 No.5/2016—1084

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