ザ・クインテッセンス 2016年10月
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歯科医療の第2回理解しておきたい病因論 ①バイオフィルム,歯周病原細菌に関する考え方の変遷,局所的なプラークリテンティブファクター編-歯周病学の観点から-イノベーションを考える20年先を見据えた118the Quintessence. Vol.35 No.10/2016—2304FEATURE特 集 4築山鉄平/宮本貴成*Exploring Our New World of Periodontal Maintenance : Biology Dictates Success, Innovation Create Future.Part2 : Periodontal Pathogens and Biofilm : Critical Path and Clinical ApplicationTeppei Tsukiyama, Takanari Miyamotoキーワード: バイオフィルム, プラークリテンティブファクター福岡県開業 つきやま歯科医院専門医療センター連絡先:〒811‐1302 福岡県福岡市南区井尻5‐25‐6*クレイトン大学歯周病科 先月号にも示したようにPageらによって加えられた1997年モデル1(上図)では中央の4つのボックス間を左右に行き来するだけの単純な一方通行あるいは往復ではない.歯周病原細菌の存在が自動的に1つの宿主反応パターンを引き起こし重篤な破壊をもたらすものではないことを説明した.この宿主反応には幅があり,この幅は遺伝的・先天的や環境的・後天的リスクファクターによって第一に決定さ1細菌性プラーク(バイオフィルム)について理解しよう!れる1~3.しかしながら,臨床的には細菌性プラーク(バイオフィルム)の破壊と除去が第一手段で,疾病予防への最大の効果につながることは過去のさまざまなエビデンスが示唆しており4~8,われわれ歯科医師・歯科衛生士は入口である細菌性プラークへの十分な理解,またそれに関係するファクターへの対策を十分に講じる必要がある.B:歯周炎ステージA:歯肉炎ステージプロスタノイドサイトカインMMP抗体好中球(PMN)抗原他の病的要因結合組織と骨の代謝連載3回目に解説宿主免疫-炎症反応連載3回目に解説細菌性プラーク(歯周病原細菌)連載2回目に解説疾患の発症,進行の臨床症状歯周ポケット内歯周組織内生活習慣に由来するリスク→連載4回目に解説宿主由来のリスク→連載3回目に解説①②③④今月は ココ!

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