ザ・クインテッセンス 2018年3月号
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ームの関係47the Quintessence. Vol.37 No.3/2018—0551The Association between Periodontal Disease and Metabolic SyndromeTakayuki Kawato, Toyoko Moritaキーワード:慢性炎症,インスリン抵抗性,マクロファージ,脂肪細胞川戸貴行*/森田十誉子*1*日本大学歯学部衛生学講座*1(公財)ライオン歯科衛生研究所代表連絡先:*〒101‐8310 東京都千代田区神田駿河台1‐8‐131メタボリックシンドロームとは■内臓脂肪の蓄積とメタボリックシンドローム内臓脂肪の蓄積なし高血圧高血圧高血糖脂質異常高血糖脂質異常動脈硬化性疾患,(心筋梗塞,脳卒中)発症内臓脂肪の蓄積ありメタボリックシンドロームたとえば遺伝的な素因で高血圧のみが顕在化重複して顕在化=図2 メタボリックシンドロームとは,内臓脂肪が蓄積することで複数の動脈硬化性疾患のリスク因子が顕在化した状態である. メタボリックシンドロームは肥満を基盤として動脈硬化性疾患のリスク因子(高血圧,高血糖,脂質異常)が一個人に集中した状態とされています1.メタボリックシンドロームが糖尿病とともに話題になるのは,リスクが集中する背景に慢性的なエネルギー過剰状態による肥満,とくに内臓における脂肪の蓄積(内臓脂肪型肥満)とそれに続くインスリンの作用不全(インスリン抵抗性)があるからです2(図2).メタボリックシンドローム対策として40歳以上を対象に実施される特定健康診査・特定保健指導(特定健診・特定指導)がウエスト周囲長とBMI(肥満とやせの指標)を重視する理由もここにあります. メタボリックシンドロームは女性に比べて男性に多く,中年期に増加するなどの傾向が認められます(図3).高度な機能障害を起こす動脈硬化性疾患のリスクの集積状態であることを踏まえると,メタボリックシンドロームの保有の割合は,離職や休職を余儀なくされる,あるいは要介護のハイリスク者の割合と言い換えることができ,その問題の大きさがうかがえます(図4).

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