保坂啓一/高橋真広*徳島大学大学院医歯薬学研究部再生歯科治療学分野連絡先:〒770‐8504 徳島県徳島市蔵本町3‐18‐15*東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科う蝕制御学分野,医療法人社団TDG トータル歯科東京青井連絡先:〒113‐8510 東京都文京区湯島1‐5‐45Recent Development of 1-Step and 2-Step Universal Self-Etch Adhesive Systemsthe Quintessence. Vol.40 No.10/2021—2453Keiichi Hosaka, Masahiro Takahashiキーワード: 接着様式,1ステップボンディングシステム,2ステップボンディングシステム63PART 2002年にFDIにより提唱されたMID(Minimal Inter-vention Dentistry)の概念は,ドリルアンドフィルと揶揄される,十分な検査や診断のない一方通行の治療に警鐘を鳴らし,う蝕管理・う蝕制御が可能であること,また接着修復による健全歯質保全の重要性を伝え,う蝕予防の実践,接着修復,歯髄保存がますます浸透してきている. 近代歯科医療は,修復治療を中心として発展してきたといっても過言ではない.最近では,前歯のCAD/CAM冠の保険収載,デジタルとの融合やメタルフリー化など,その発展が加速している.従来の保存修復治療は接着修復治療へと変化し,接着の重要性に異論を唱えるものはいないだろう. コンポジットレジン(以下,CRと略)修復は,CRの改良が進み,操作性,強度,審美性は以前よりさらに高まっており,低侵襲でありながら,口腔機能・審美再生を行うという観点から,その適用範囲は拡大し,使用頻度は拡大している(図1). CR修復の成功は,紛れもなく良好な歯質接着に裏付けられる.セルフエッチングシステム,なかでも2ステップシステムは,これまでの数多くの基礎研究・臨床研究から高い信頼性が示されており,日本の大学病院のボンドドンティストの多くが使用している1. 一方で,エッチング,プライミング,ボンディンはじめに1.CR修復を支える接着1接着様式の変遷と1ステップボンディングシステムおよび2ステップボンディングシステムへの期待
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