ザ・クインテッセンス 2022年1月号
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Movie 日本では現在急速に高齢化が進行している.総務省の統計では,2020年の時点で65歳以上の高齢者は人口の28.8%を占めており,今後も増加が予測される1.高齢者の増加により,要介護者の増加がとくに問題視されているが,一方で外来通院のできる日常生活動作(ADL:Activities of Daily Living)の自立した高齢者も多く存在する. 一見は健康で外来受診ができる高齢者も,加齢によりさまざまな疾患を抱えていることが多く,そのなかには歯科治療を行うにあたり注意が必要な疾患も含まれている.一般の歯科診療所の外来でも,全身疾患をもった患者の診療を行うことが多くなっているのではないだろうか. そこで本稿では,①問診による全身疾患の把握,②薬剤手帳の見方,③医師との診療情報連携のしかた,④歯科治療時に注意が必要な疾患の対応について,実例を交えて述べていきたい.松村香織Dental Treatment for the Elderly with Illness116公立八女総合病院歯科口腔外科 連絡先:〒834‐0034 福岡県八女市高塚540‐2Kaori Matsumuraキーワード: 有病者歯科,全身疾患,医療面接,医科歯科連携the Quintessence. Vol.41 No.1/2022—0116スマホで動画が見られる!P122(使い方:P7参照)特 集 4病気をもった高齢者への対応はじめに問診のしかた,薬剤手帳の見方,歯科治療時の注意点についてこんな患者が来院したらどうする?

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