ザ・クインテッセンス 2022年10月号
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the Quintessence. Vol.41 No.10/2022—2316今回の内容第1回 補綴治療を前提とした歯周治療第2回 支台歯を保護・活用するための義歯設計第3回 弱体化した支台歯への補綴的アプローチ第4回 補綴治療後のフォローアップ1)歯冠歯根比の観点 第1回で解説したとおり,歯周治療後の残存歯の治癒の様相は大きく分けて3つに分類される(図 第1回では,部分床義歯による補綴治療の「前処置」とも言える歯周治療について,欠損補綴治療を前提とする場合の重要な事項を中心に解説した. 「前処置」という表現は誤解を招きかねないので敢えて補足するが,決して「本番の治療前に行う補足的な処置」という意味ではなく,あくまで時系列的に前に行う処置という意味である.言わずもがな,歯周病患者に対する補綴治療は,歯周治療と補綴治療が治療の両輪を成し,どちらか一方でも不十分であれば,期待した結果を得ることはできない. 第2回では,歯周治療完了後,さまざまな様相で治癒した残存歯を部分床義歯の支台歯として活用する際に配慮すべき事項を,とくに「残存歯の保護」という観点から解説する.和田淳一郎*/水谷幸嗣*1/若林則幸*東京医科歯科大学大学院歯学総合研究科*生体補綴歯科学分野,*1歯周病学分野連絡先:〒113‐8549 東京都文京区湯島1‐5‐45Junichiro Wada, Koji Mizutani, Noriyuki Wakabayashiキーワード: リジッドサポート,コーヌステレスコープ義歯,二次固定,根面板The Successful Concept of Removable Partial Denture in Patient with Periodontitis:How to Preserve and Involve the Fragile Abutment Tooth in RPD? Part 2. Removable Partial Denture Designing to Protect and Utilize Abutment Teeth74特 集 3はじめに1.歯周組織が弱体化した支台歯は保護するべきなのか?第2回支台歯を保護・活用するための義歯設計支台歯をどう守り,どう活用するのか?パーシャルデンチャーパーシャルデンチャーペリオペリオ

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