4LBテクニックCortelliniらのホープレスな歯の定義①デンタルエックス線写真で根尖まで,または根尖を越えるアタッチメントロスおよび骨吸収が確認できる②過度の動揺がみられる③慢性的なエンド-ペリオ病変がある④歯周膿瘍を繰り返す図1 Cortelliniら1のホープレスな歯の定義.図内の項目が認められる場合はホープレスな歯と定義される.①結合組織④F2+骨補填材=3D骨補填材図2 4LB(4lively bone)テクニック.①結合組織,②F1メンブレン,③F2クロット,④F2+骨補填材(ゲル化するため3D構造が構築できる)の4つを用いてlively bone(生き生きボーン)をつくることを目的とするテクニックである.②F1メンブレン③F2クロット 再生療法を行う際には,再生療法の原理原則を守る必要がある.すなわち,再生の場を確保し,血餅を安定させ,初期閉鎖を獲得する.さらにできるだけボーンハウジングの中に歯を位置づけることが重要である(図4).これらはどのような骨欠損でも共通であり,骨欠損が大きければ大きいほど達成することは困難となっていく.the Quintessence. Vol.41 No.11/2022—252161症例11)初診時の状態 患者は72歳,女性.₁に深い歯周ポケットと骨吸収を認め,骨欠損は広範囲に及んでいる.またCBCT像を見てみると,ボーンハウジングから逸脱していることがわかる6.動揺度は3度(Millerの分類)で,歯髄診断はcold testで反応がなく,歯髄壊死,根尖部は症状のない根尖性歯周炎と診断した. デンタルエックス線写真をよく見てみると,近心部分にセメント質剥離を認める.そのことからも過度な外力が加わっていることが推察される(図3a~l).Linら7によると,根尖部1/3にセメント質剥離を認めた場合,11.1%程度しか治癒は見込めず,非外科処置よりも外科処置,とくに歯周組織再生療法でより良い結果が得られると報告している(図3m). 骨欠損も大きく,動揺も激しいため,ホープレスな歯であることを患者に説明したが,少しでも歯を残せる可能性があるのならば保存をしたいとのことだったため,保存を試みることにした.2)治療経過 根管治療を行い,3か月の経過観察をしたが骨欠損の改善は認められなかったため,再生療法を行うこととなった(図5).骨欠損が大きく,治療が困難なため4LBテクニックを用いることとした. フラップデザインは,再生のスペースをできるだけ維持し,歯間乳頭の初期閉鎖率向上のためにEPPT(entire papilla preservatin technique)を選択し,再生の戦略としてエムドゲイン(ストローマンジャパン)と骨補填材,歯肉の壁をつくり厚みを増やす目的でCTG(上皮下結合組織移植術)を行うこととした(図6). また,さらなる再生の可能性を期待して,歯肉弁を開き,Er:YAGレーザーを併用してデブライドメ
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