愛知県開業 豊橋キッズデンタルクリニック連絡先:〒440‐0864 愛知県豊橋市向山町塚南14‐4‐2FOral Management in Childhood by Life Stage:Focus on Function and DentitionTakashi Nakanoキーワード: 小児歯科,口腔機能, 口腔管理,発達支援52 the Quintessence. Vol.41 No.12/2022—2726 筆者は,成長期の小児においては,オーソトロピクス(自然成長誘導法)を確立した英国の矯正歯科医であるJohn Mewによる提言,“There is a reason for everything(すべてのことには原因がある)”を念頭に置き1,疾病を原因とそのリスクから考えるようにしている.日常臨床において,患者はさまざまな主訴をもって来院する.歯肉炎,う蝕,不正咬合,口腔機能発達不全症などの疾病に対する予防や治療は,別々に治療計画が立案されることが多いが,実際には子どもの口の中で,同時に起きているため,小児期の口腔保健にかかわる心構えとして,その原因を考えながら,子どもとその家族の生活環境や習慣,いま行うべきことの優先順位,全身と機能発達が口腔におよぼす影響を同時に考えることが重要である. とくに機能と歯列・咬合については,口腔機能が正常に発達し,高齢者になっても維持されていると,口腔内の状態も良く,残存歯が多く歯列も整っている.さらには,良い機能と形態は,全身の健康にも大きく寄与することが報告されている. 一方で,保護者からみた子どもの機能や歯列は,不正咬合そのものだけではなく,食べることやコミュニケーションなど,育児や機能にも不安をもっていることが多い.そのため,そのような問題に直面した時は,経過観察で様子をみるのではなく,成長期に見つけた口腔機能の異常を,その時点で解決していくことが大切である.患者と長くかかわる小児期からの歯科医療では,患者から学ぶことは多い.成長とともに変化する主訴に柔軟に対応する姿勢によって,臨床医としての能力を高めることができると考える. そこで本稿では,小児期のライフステージに応じた,機能と歯列・咬合の口腔管理について解説する.中野 崇―機能と歯列を中心に―特 集 2ライフステージで考える小児期の口腔管理はじめにいつ,なにをやる?
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