ザ・クインテッセンス 2022年12月号
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岩野義弘東京都開業 岩野歯科クリニック連絡先:〒157‐0066 東京都世田谷区成城6‐9‐4‐2F 歯周治療におけるモチベーションの獲得と行動変容とは,すなわち良好なプラークコントロール(ブラッシング)です.なぜかといえば,歯周病はさまざまな因子が複雑に絡み合って生ずる多因子性疾患ですが(図2),その主因子はあくまでプラーク中の細菌であり,その存在下においてのみ炎症が発症するからです1(豆知識①,豆知識②). そして,良好なプラークコントロールを行うには,歯科医師あるいは歯科衛生士によるプロフェッショナルケアはもちろんのこと,患者さんによるセルフケアがきわめて重要になります.なぜなら,プラークはわずか24~72時間で成熟5,また初期の歯石はわずか3日で形成されるとも報告されており6,これらのように,ごく短時間でプラーク中の歯周病原細菌が歯周組織に悪影響を与えてしまうからです.連載切らないペリオ編(その1)第6回128歯周基本治療☜今回the Quintessence. Vol.41 No.12/2022—2802スマホで動画が見られる!MovieP132(使い方:P11参照)歯周治療の標準的な進め方図1 本連載は日本歯周病学会の推奨する“歯周治療の標準的な進め方”に基づいて論を進めていく.今回は歯周基本治療をテーマとする.はじめに 本連載はこれまで,歯周治療を行う前段階の話をしてきましたが,今回からはいよいよ具体的な治療の話に移ります. さて,歯周治療は歯科医師だけがどれだけがんばってもうまくいきません.歯科医師,歯科衛生士,患者さんが三位一体となり,同じ方向を向いて努力して初めて成果がでるものです.今回は,そのために必要な歯周基本治療としての患者さんのモチベーション獲得と行動変容について解説していきます.歯周治療を成功に導くエビデンスと臨床手技1.モチベーションの獲得と行動変容とは?患者のモチベーション獲得と行動変容切らないペリオ,切るペリオ

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