3演者論202文Occlusion & Function from Cradle to Grave94新潟県開業 関崎歯科医院連絡先:〒954‐0111 新潟県見附市今町5‐17‐18Kazuo Sekizakiキーワード: 咬合誘導,犬歯誘導,反対咬合,開咬,過蓋咬合2~3102030405060708090歳~the Quintessence. Vol.42 No.2/2023—0340第2回8020達成者に反対咬合と開咬はいない! 過蓋咬合は過害ではない! 前回,8029達成者は犬歯誘導を保っており,「犬歯誘導を保つ⇒歯の残存率が高くなり8029達成者が多くなる⇒認知度,心血管疾患,脳卒中リスクは比例減少し,QOL(クオリティオブライフ)は上がる⇒健康寿命が延伸する」という論理から高齢期まで犬歯誘導を保つことが国民の健康寿命の延伸へ貢献できるという仮説を展開した. また,犬歯誘導も永久歯列が完成してから矯正歯科治療や補綴治療によって無理に作るのではなく,成長発育期,とくに切歯交換期から始まるアンテリアガイダンスの変化を,自然にまたは咬合誘導で徐々に作り上げることにより,咀嚼などの顎運動,嚥下,発音や舌や口輪筋などの口腔機能が調和してくる.それゆえ,成長発育期に犬歯誘導を確立し,成人期にはう蝕・歯周病予防や咬合管理により,健全な歯列を守り,高齢期まで犬歯誘導を保つための生涯メインテナンスが重要であることも述べた. 今回もさらに8029達成者だけでなく,8020達成者までその範囲を広げて,健康寿命を延伸するための犬歯誘導=新犬歯誘導の起源について述べてみたい.関崎和夫-総合咀嚼器官の健康維持と増進-はじめに特 集 3新出生から死に至るまでの咬合管理咬合論&咬合誘導論
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