3演者論202文 第1回では,8029達成者は犬歯誘導を保っており,高齢期まで犬歯誘導を保つことが歯牙喪失による咬合崩壊を防ぎ,国民の健康寿命の延伸へ貢献できるという仮説を展開した. 第2回は,8020達成者には反対咬合と開咬はおらず,犬歯誘導がアブノーマルな反対咬合と犬歯誘導がまったくない開咬は咬合崩壊しやすく,8020を達成するためには,やはり犬歯誘導が大切であることを述べた.そして歯を喪失させず,咬合崩壊を予防するためにも,成長発育期における不正咬合の早期改善が大変有効であることも述べた. 今回は,犬歯誘導の確立過程である乳歯列期から永久歯列完成期までを詳しく解説し,小児歯科的見地から健康寿命を延伸するための犬歯誘導=新犬歯誘導の起源について述べてみたい.the Quintessence. Vol.42 No.3/2023—0580第3回(最終回)新犬歯誘導の起源:小児歯科的見地から関崎和夫2~3102030405060708090歳~新潟県開業 関崎歯科医院連絡先:〒954‐0111 新潟県見附市今町5‐17‐18Kazuo Sekizakiキーワード: 咬合誘導,犬歯誘導,切歯路,顆路,咀嚼運動Occlusion & Function from Cradle to Grave92-総合咀嚼器官の健康維持と増進-はじめに特 集 3新出生から死に至るまでの咬合管理咬合論&咬合誘導論
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