ステップ1POINTント質を形成することにより移植床のなかに歯が歯根膜を介して生着することができる1.詳しい基礎的メカニズムの解説は,平井友成先生ご執筆の『必ず上達 自家歯牙移植・再植』(クインテッセンス出版)を参考にしていただきたい2. 歯が欠損となった時,その欠損を補綴する方法はさまざまある.自家歯牙移植は天然歯がもう一度そこに生まれるイメージであり,ブリッジやパーシャルデンチャーとの違いは,残存歯の有無や状態に関係なく施術できるところである.さらに,上顎洞底を挙上して行う自家歯牙移植は,インプラント治療ステップ2POINTと異なり,歯槽骨が大きく吸収した症例でも,移植歯が入らないほど上顎洞が小さくなることはまれで,歯槽頂部の骨量がどんなに少なくても移植歯の歯根膜により歯槽骨が獲得されるため,インプラントのように事前にGBR(guided bone regeneration)や上顎洞底挙上術等の骨造成を行うことなく施術することで歯を獲得できるのである. 今回紹介する上顎臼歯部への自家歯牙移植術は,通常の自家歯牙移植と比較し,歯槽頂から上顎洞底さえ挙上できれば,移植歯の根尖相当部までの骨削ステップ3POINT骨レベルの低下や移植床の形成における不利な事象があった場合は深く移植し,移植歯の歯根膜にプラークが付くことを防ぐ.歯根膜,シュナイダー膜,骨に囲まれた血餅は,歯槽骨,歯根膜,セメント質となり移植歯を支える.なんらかの理由により移植歯を深く移植し,免荷期間中に挺出してこなかった場合,骨レベルを隣在歯と合わせるため矯正的挺出を行う.the Quintessence. Vol.42 No.4/2023—080595移植生着挺出★本術式の3ステップ2.治療戦略の選択肢としての自家歯牙移植の有効性3.上顎洞底を挙上して行う自家歯牙移植術が成功しやすい理由
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