ザ・クインテッセンス 2024年3月号
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MovieP73,84,87,88,90(使い方:P3参照)スマホで動画が見られる!谷尾和正Digital Application in Full Mouth ReconstructionKazumasa Tanio大阪府開業 タニオ歯科 クリニック連絡先:〒542‐0081 大阪府大阪市中央区南船場2‐4‐1‐2Fキーワード:咬合再構成,デジタル応用,診断用デジタルワックスアップ,位置補正 さまざまな病的原因により,口腔内が咬合崩壊を起こし病的咬合となった場合,術者は患者の同意を得ながら原因を追究し,治療咬合を与えるために中心位で咬合再構成を行う必要がある.咬合再構成において良好な治療結果を得るためには,治療の流れ,補綴治療,歯周治療,歯内療法,さらにはインプラント埋入や矯正歯科治療など,さまざまな治療スキルを身につけることが不可欠である.それらの手技に加えて,近年においては,デジタル技術の応用や知識を習得することもまた重要なスキルであると筆者は考える. 当院では,咬合再構成のみならず,すべての症例で検査,診断,治療計画の立案,治療,補綴装置の製作など,さまざまな場面でデジタルを積極的に応用している(図1).とくに,インプラント治療においては,その利点を実感している. しかし,咬合再構成を含む多数歯治療におけるデジタルの応用は,現状では克服すべき課題が存在する.筆者はこれに対応するため,従来の知識と手技を組み合わせながら,歯科技工士と綿密なディスカッションを行い,試行錯誤をし,日々の診療においてデジタル応用に取り組んでいる. 本稿では,デジタル応用の難易度が高いといわれる咬合再構成のなかで,デジタルを応用するための着眼点を考察したい.68the Quintessence. Vol.43 No.3/2024—0536はじめに特 集 3における考察する咬合再構成デジタル応用を

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