ザ・クインテッセンス 2024年9月号
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×××△××〇×××××〇〇〇〇〇〇〇〇〇c色ab1234567891011121314咬合紙法引き抜き試験ワックス検査法シリコーンブラック法バイトアイデンタルプレスケールⅡT-スキャンⅢ咬合検査法接触位置接触力接触時間頬側舌側Class厚さ(μm)180〜200159〜179130〜149110〜12990〜10970〜8960〜6950〜5940〜4930〜3920〜2910〜195〜90〜4咬合接触の評価因子頬側舌側 咬合接触域(咬合接触点+咬合近接域)の可視化を,バイト材の厚みを計測することにより行える.咬合接触点は咬頭嵌合位の安定度を評価でき,咬合近接域は咀嚼可能な領域の診断が可能である.また,咬みしめ強度の違いによる咬合接触域の変化も観察可能なため,咬合力による歯の変位量の大小を観察できる.レベル149μm以下89μm以下59μm以下49μm以下29μm以下4μm以下図1 可視化咬合検査法の種類と咬合接触の評価因子.粘弾性体である天然歯の咬合状態の検査は接触位置のみでは不十分で,接触力や接触時間を含めた各種検査結果から総合的に評価することが求められる.〇:評価可能,△:不十分だが評価可能,×:評価不可能.図2a~c 咬合接触域(咬合接触点+咬合近接域)の測定をバイトアイ(ジーシー)で行った1例.a:咬合接触点(厚さ0~9μm)のみを表示.b:咬合接触点+咬合近接域(厚さ0~89μm)を表示.c:バイト材の厚みによる分類(Class1~14).咬合接触点の部位と領域は咬頭嵌合位の安定度を評価できる,咬合近接域の領域と多少により,咀嚼能力の大小の一指標として評価できる.図3a,b 咬みしめ強度によるクリアランス量の差異をバイトアイで計測した1例(下図は右側臼歯部).a:軽度咬みしめ時.b:強度咬みしめ時.軽度咬みしめ時と強度咬みしめ時では,咬合関係は異なる.強度咬みしめ時は,軽度咬みしめ時には観察されなかった頬側の領域(黄色四角部分)に咬合接触域がみられた.上下の歯が舌側へ変位することにより接触点を増やしている.図3a図3bthe Quintessence. Vol.43 No.9/2024—190985可視化咬合検査法の種類と咬合接触の評価因子咬合接触域のデジタル化咬みしめ強度に応じた咬合接触域の検査1.咬合接触域

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